前回のブログでIOC副会長ナワル・エル・ムータワキル氏の訪問について言及したが、
実は、約束の講義時間は「1時間」と事前に決まっていた。
なぜなら、彼女は、2016年リオジャネイロ五輪のIOC調整委員会の委員長として、その後、すぐにリオジャネイロへ行かなくてはいけなかったからだ。
2月20日(水)にIOC調整委員会は、3日間に及ぶ視察を終え、記者会見で彼女達の受けた印象を以下のように伝えた。
「期限に間に合うよう緊張感を持って努力を続けなければならない」と準備の遅れに懸念を示した。大会まで約3年半となったが、五輪公園や関連施設の建設など膨大な作業が残っており、競技会場は事前のテスト大会までに完成させなければならない。同委員長は「多くのプロジェクトを同時進行で進める必要がある」と指摘した。(共同通信より)
実は、前々から「IOCはリオジャネイロの準備状況に頭を悩ませている」と聞いていたが、
やはり、物事は改善されていないようだ。
なぜ、このような問題を取り上げるかと言うと、
この問題は少なからず2020年五輪招致レースに「影響」を与える可能性があるからである。
つまり、IOCの観点から言うと、常に3~4の組織委員会を持っている上で、頭を悩ませる可能性がある組織委員会が増えると、やはり、仕事上困るのである。
その可能性があると言われているのが「イスタンブール」である。
確かに、ローザンヌでも「イスタンブール」は素晴らしい都市で、経済も上向きで、文化も非常に魅力的だという良い評価を得ている。
一方で、必ず問題として挙げられるのが、「交通状態の悪さ」、「施設の不十分さ」、そして、「国際スポーツイベント開催の経験不足」である。
仮に2020年五輪招致を「イスタンブール」に決めるのであれば、IOCは同時にリオジャネイロのような難題を抱え込むことになり、少なからず避けたい要素の1つであるのは間違いないと思う。
そうしたタイミングで、来週の3月4日(月)~7日(木)の間で、IOC評価委員会が、東京視察に訪れる予定となっている。この調査報告書は、IOC委員の大事な判断材料となり、非常に重要な視察である。
※もちろん、調査報告書はIOC委員全員に配られる。
「2016年リオジェネイロ五輪の準備状況報告」のすぐ後というリアルタイムなアドバンテージを生かし、東京側からは「施設の充実さ」、「交通状態の良さ」、そして、「国際スポーツイベント開催経験の豊富さ」をしっかり示し欲しいと思う。
来週のIOC評価委員会による東京視察にも是非注目したい。
2013年より、スイス(ローザンヌ)にある国際オリンピック委員会(IOC)公認のスポーツマネジメント大学院に留学!! 世界で戦える「真の国際人」になるべく日々の成長過程を綴る。
2013年2月25日月曜日
2013年2月17日日曜日
「SEMOS」の講義から得たもの
慌ただしい1週間が過ぎた。
前回のブログでも記載したが、IOC職員とのセッションであるSEMOS(Sport Event Management&Organisation)の集中講座を1週間受けてきた。忘れない内に簡単にフィードバックしておきたい。
主な授業内容は以下の通り
◆Basics of Project Management Applied to Sports Events
◆Mega-Events and the Transportation Bidding Process
◆Olympic Games Delivery
◆Event Marketing &Sponsoring
◆Olympic Legacy
個人的に、以上の授業を通して、「Olympic Legacy」(オリンピック開催による遺産)に非常に興味を持った。
「Olympic Legacy」とは、オリンピック開催によって築いたハード・ソフト両面(経済・雇用・教育・施設・交通)の遺産をどう次世代に継承していくかを主なポイントとしており、現在、ロンドン五輪組織委員会も計画を練り、どのようにして効果的に2016年リオジャネイロ五輪に「2012年ロンドン五輪開催による遺産」を引き継げるかに注力しているようだ。
「Olympic Legacy」の詳細については、また別の機会にアップしたいと思う。
そして、講座の終盤には、IOC副会長であるナワル・エル・ムータワキル氏が講義に来てくださった。ご存知の方もいると思うが、2016年夏季オリンピックの候補都市の評価委員会の委員長も務められた方である。
前回のブログでも記載したが、IOC職員とのセッションであるSEMOS(Sport Event Management&Organisation)の集中講座を1週間受けてきた。忘れない内に簡単にフィードバックしておきたい。
◆Basics of Project Management Applied to Sports Events
◆Mega-Events and the Transportation Bidding Process
◆Olympic Games Delivery
◆Event Marketing &Sponsoring
◆Olympic Legacy
個人的に、以上の授業を通して、「Olympic Legacy」(オリンピック開催による遺産)に非常に興味を持った。
「Olympic Legacy」とは、オリンピック開催によって築いたハード・ソフト両面(経済・雇用・教育・施設・交通)の遺産をどう次世代に継承していくかを主なポイントとしており、現在、ロンドン五輪組織委員会も計画を練り、どのようにして効果的に2016年リオジャネイロ五輪に「2012年ロンドン五輪開催による遺産」を引き継げるかに注力しているようだ。
「Olympic Legacy」の詳細については、また別の機会にアップしたいと思う。
そして、講座の終盤には、IOC副会長であるナワル・エル・ムータワキル氏が講義に来てくださった。ご存知の方もいると思うが、2016年夏季オリンピックの候補都市の評価委員会の委員長も務められた方である。
人をひきつけるオーラがあり、そして、とにかく人の意見を聞こうとしてくださるバイタリティ溢れるユニークな方だ。
話を聞いているこちらも非常に面白かった。
講義の中で、彼女が特に言及していた事は、「女性アスリートのオリンピック参加状況」について
彼女の「2008年北京五輪には出場しておらず、2012年ロンドン五輪で女性アスリートの参加が実った国はどこだと思うか?」の質問で講義がスタート。
答えは、サウジアラビア、カタール、ブルネイ。
| Women at the Olympics (source: Wikipedia) |
1896年のアテネ五輪では、全240アスリートの中から女性アスリートの参加率は0%、そして、2012年は全10500アスリートの中から44%まで向上した。女性アスリートの参加率は、今後のオリンピック開催に伴い、さらに上がっていくだろうと予想されている。
彼女自身の功績はそこにあり、IOCも非常に力をいれている分野であるという内容で話を締めくくった。
そして、最後に、「何か質問はありませんか?」とお決まりのフレーズで穏やかに終わる予定だったが・・・・、
そこには、オリンピアン、オリンピック関係者もおり、少なからずオリンピックに興味がある者が集まっているがゆえ、早速、クラスメイトの1人が「レスリングが25のコア競技から外れた理由を教えて欲しい」とリアルタイムな質問をした。
話題が直近である為、やはり、議論は白熱した。
彼女は、「約40近い項目から26競技を慎重に分析した。」とゆっくり話し始めた。
彼女が多くを語る中、その中で個人的に興味を持ったコメントがあった。
「5競技の格闘技は少し多すぎる」
※ちなみに、2012年ロンドン五輪時は、柔道・ボクシング・フェンシング・テコンドー・レスリングであった。
そして、彼女はこう付け加えた、
「他にもオリンピックスポーツになろうとずっと待っている格闘技スポーツはあると・・・・・。」
以上の事から、以下の2点を個人的に感じた。
まず、1点目は、「オリンピックの格闘技競技が6競技になることは多すぎる」という事、
そして、2点目は、「そろそろ格闘技競技は入れ変わる時期ではないのか」という認識がIOC理事の間であるのではないかという事。
その中から、彼らが何を考えているのか?その背景には、何があるのか?
最後に、1つ言えることは、「何かを外す動きがあると共に、何かを入れようとする動きがあるということ。」
彼らはそこまでのストーリーを考え、相対的なバランスを考えているのではないかと思う。
次回、5月のIOC理事会で選択競技が決まる前に様々な動きがあると予想される。
今後の「オリンピックスポーツ」入り目指す各連盟の動きにも注目していきたい。
2013年2月13日水曜日
「レスリング」が2020年五輪除外候補に決まった理由
2013年2月12日IOC理事会で「レスリング」が2020年五輪除外「候補」に決まった。
なぜ、上記のような「候補」という言い方をするかというと、2013年5月IOC理事会で再度、新規1種目に選ばれ、2013年9月のIOC総会で再び2020年の五輪正式種目として選ばれる可能性があるからだ。
しかし、実際の可能性は、かなり低いと思う。
理由として、一度、除外された「レスリング」が、この3ヶ月で再度選ばれるというのは、この2月のIOC理事会の意義を完全に否定しているようなものだからである。
実は、現在、Sport Event Management and Organisation Seminar (SEMOS)という「オリンピック」をテーマにした集中講座をIOC職員とセッションしている為、今日は、一日中この話題で盛り上がった。
彼らと議論を重ねた結果、私なりの見解をまとめてみた。
IOC(国際オリンピック委員会)のマーク・アダムス広報部長は、レスリングが中核競技から外れた理由について、「人気、国際性、男女の選手の比率などを考慮して、理事会で協議した結果、最終的に投票で決まった」と記者会見で述べ、それ以上の説明をしなかった。
そうなのである。
これ以上、説明のしようがないのである。
古代オリンピックから重宝され、歴史のある「レスリング」は168ヶ国の加盟で世界的に普及しているスポーツと言える。それに比べ、国際近代5種連合は104ヶ国の加盟で実際に国際大会に参加しているのは60数ヶ国でしかない・・・・・
人気・国際性の観点から言えば、つじつまが合わないのである。
では、この決定をどう捉えるのか??
まず、重要なのは、どういうプロセスで「レスリング」が2020年五輪除外候補に決まったかということだ。
聞いた所によると、除外候補は、全部で5種目あったようだ。
レスリング、近代5種、テコンドー、カヌー、ホッケー・・・・
IOC理事会メンバーの計4度による投票で、最終的にレスリングと近代5種の決選投票になり、レスリングが敗れた訳である。
次に、考えなければいけないのは、誰が投票権を持っていたかである。
----------------------------------------------------------------------------
投票によってレスリングの除外を決めた国際オリンピック委員会(IOC)の14人の理事の氏名、国、出身競技(その競技をやっていない場合もあります)は下記の通り。
【会長】
Jacques Rogge(ベルギー=ヨット)=投票せず
【副会長】
Ser Miang Ng(シンガポール=ヨット)
Thomas Bach(ドイツ=フェンシング)
Nawal El Moutawakel(モロッコ=陸上)
Craig Reedie(英国=バドミントン)
【理事】
John Coates(オーストラリア=ボート)
Sam Ramsamy(南アフリカ=水泳)
Gunilla Lindberg(スウェーデン=ボブスレー&リュージュ)
Ching-Kuo Wu(台湾=バスケットボール)
René Fasel(スイス=アイスホッケー)
Patrick Joseph Hickey(アイルランド=柔道)
Claudia Bokel(ドイツ=フェンシング)
Juan Antonio Samaranch Jr(スペイン=近代五種)
Sergey Bubka(ウクライナ=陸上)
Willi Kaltschmitt Luján(グアテマラ=ボクシング)
-------------------------------------------------------------------------------
これを見た瞬間、クラスメイト共々なるほどなと感じた。。
それと同時に、改めて2020年東京のライバル「マドリード」のロビー活動の強さを感じた。
理由として、決定の背景でIOC理事である「サマランチJr」(あのIOC会長を1980年~2001年(21年間)務めたサマランチ元会長の息子である)の力が大きかったと言われているからだ。彼は、国際近代五種連合で主席副会長を務めていて、「自身の種目」を守るのに尽力をつくしたと推測される。
投票したのが彼らだけにあって、これ以上の説明が見つからないという形で議論は終了。
最後に、これは2020年招致活動の影響がどうかというのが主なポイントではなくて(レスリングが無くなるのが痛いのはトルコも同じである)、ヨーロッパのIOC委員が60%を占める現状で「レスリング」がヨーロッパ主導ではない事、それに加え、最終決戦が「サマランチJr」の種目「近代5種」であった事、「近代5種」をどうやったら五輪種目として残せるかがポイントとなったと見られている。
いくら経済状況が悪いからとは言え、「スペイン・マドリード」は強敵に変わりはないのである。
その「ロビー活動の強さ」を示しているのが、今回の出来事であるというのは言うまでもないだろう。
なぜ、上記のような「候補」という言い方をするかというと、2013年5月IOC理事会で再度、新規1種目に選ばれ、2013年9月のIOC総会で再び2020年の五輪正式種目として選ばれる可能性があるからだ。
しかし、実際の可能性は、かなり低いと思う。
理由として、一度、除外された「レスリング」が、この3ヶ月で再度選ばれるというのは、この2月のIOC理事会の意義を完全に否定しているようなものだからである。
実は、現在、Sport Event Management and Organisation Seminar (SEMOS)という「オリンピック」をテーマにした集中講座をIOC職員とセッションしている為、今日は、一日中この話題で盛り上がった。
彼らと議論を重ねた結果、私なりの見解をまとめてみた。
IOC(国際オリンピック委員会)のマーク・アダムス広報部長は、レスリングが中核競技から外れた理由について、「人気、国際性、男女の選手の比率などを考慮して、理事会で協議した結果、最終的に投票で決まった」と記者会見で述べ、それ以上の説明をしなかった。
そうなのである。
これ以上、説明のしようがないのである。
古代オリンピックから重宝され、歴史のある「レスリング」は168ヶ国の加盟で世界的に普及しているスポーツと言える。それに比べ、国際近代5種連合は104ヶ国の加盟で実際に国際大会に参加しているのは60数ヶ国でしかない・・・・・
人気・国際性の観点から言えば、つじつまが合わないのである。
では、この決定をどう捉えるのか??
まず、重要なのは、どういうプロセスで「レスリング」が2020年五輪除外候補に決まったかということだ。
聞いた所によると、除外候補は、全部で5種目あったようだ。
レスリング、近代5種、テコンドー、カヌー、ホッケー・・・・
IOC理事会メンバーの計4度による投票で、最終的にレスリングと近代5種の決選投票になり、レスリングが敗れた訳である。
次に、考えなければいけないのは、誰が投票権を持っていたかである。
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投票によってレスリングの除外を決めた国際オリンピック委員会(IOC)の14人の理事の氏名、国、出身競技(その競技をやっていない場合もあります)は下記の通り。
【会長】
Jacques Rogge(ベルギー=ヨット)=投票せず
【副会長】
Ser Miang Ng(シンガポール=ヨット)
Thomas Bach(ドイツ=フェンシング)
Nawal El Moutawakel(モロッコ=陸上)
Craig Reedie(英国=バドミントン)
【理事】
John Coates(オーストラリア=ボート)
Sam Ramsamy(南アフリカ=水泳)
Gunilla Lindberg(スウェーデン=ボブスレー&リュージュ)
Ching-Kuo Wu(台湾=バスケットボール)
René Fasel(スイス=アイスホッケー)
Patrick Joseph Hickey(アイルランド=柔道)
Claudia Bokel(ドイツ=フェンシング)
Juan Antonio Samaranch Jr(スペイン=近代五種)
Sergey Bubka(ウクライナ=陸上)
Willi Kaltschmitt Luján(グアテマラ=ボクシング)
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これを見た瞬間、クラスメイト共々なるほどなと感じた。。
それと同時に、改めて2020年東京のライバル「マドリード」のロビー活動の強さを感じた。
理由として、決定の背景でIOC理事である「サマランチJr」(あのIOC会長を1980年~2001年(21年間)務めたサマランチ元会長の息子である)の力が大きかったと言われているからだ。彼は、国際近代五種連合で主席副会長を務めていて、「自身の種目」を守るのに尽力をつくしたと推測される。
投票したのが彼らだけにあって、これ以上の説明が見つからないという形で議論は終了。
最後に、これは2020年招致活動の影響がどうかというのが主なポイントではなくて(レスリングが無くなるのが痛いのはトルコも同じである)、ヨーロッパのIOC委員が60%を占める現状で「レスリング」がヨーロッパ主導ではない事、それに加え、最終決戦が「サマランチJr」の種目「近代5種」であった事、「近代5種」をどうやったら五輪種目として残せるかがポイントとなったと見られている。
いくら経済状況が悪いからとは言え、「スペイン・マドリード」は強敵に変わりはないのである。
その「ロビー活動の強さ」を示しているのが、今回の出来事であるというのは言うまでもないだろう。
2013年2月9日土曜日
オリンピック・シンボル
授業で、まず初めに習う事、それは「オリンピックシンボル」の由来について。
五輪のマークの由来についてご存知だろうか?
5つの輪は、世界の5つの大陸を表しており、オリンピックの旗の6色(青・黄・黒・緑・赤・白)は、あらゆる国旗の色を再現している。
五輪のマークの由来についてご存知だろうか?
オリンピックを作った、フランスのクーベルタン男爵によって1914年のIOC設立20周年記念で初めて発表された。
5つの輪は、世界の5つの大陸を表しており、オリンピックの旗の6色(青・黄・黒・緑・赤・白)は、あらゆる国旗の色を再現している。
っとここまでは、結構知られていると思うのだが、
実は、1説によれば、クーベルタン男爵は「ダンロップ」のタイヤの広告からオリンピック・シンボルのヒントを得たと言われている。
残念ながら、イメージはないが、その広告とは、4つの連ねた自転車のタイヤを持った天使たちの絵で、それぞれのタイヤには「アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ」と書き込まれていたみたいだ。5つ目の大陸であるオーストラリアは含まれていなかったみたいだが・・・・
その時代でも、「ダンロップは先に行っていた」のだ。
2013年2月6日水曜日
オリンピック正式種目の採用基準について
スイス・ローザンヌに来て、2カ月目に差し掛かった。
こちらに来てIOC及びIF(国際スポーツ連盟)の関係者と接する機会が多く、
その中で、よく話にあがるのが「オリンピック正式種目について」だ。
「オリンピック正式種目」のIF団体は、生き残るのに必死で、
「オリンピック正式種目」ではないIF団体は、正式種目になるのに必死である。
彼らは、常にそういう事を意識しているのである。
では、一体どのような基準でどのような経緯で「オリンピック正式種目」へ決まるかご存知だろうか?
現在、オリンピック憲章で定められている「オリンピック正式種目」の基準は、
夏季オリンピックでは、男性:75ヶ国(4大陸)、女性:40ヶ国(3大陸)が国際連盟に加盟している事、一方で、冬季オリンピックでは、25ヶ国(3大陸)の加盟がある事(男女関係なく)が最低条件となっている。つまり、ここではIOCから最低限の普及性が求められているのだ。
ちなみに、各オリンピック大会の正式種目については、上限28競技までという基準があり、当大会の7年前にIOC総会で正式に決まる事となっている。もちろん、どこが開催国になるかという事も影響してくる。
では、最近の各大会の「オリンピック正式種目」はどういう動向になっているのか?
2004年シドニー 28競技300種目
2008年北京 28競技302種目
2012年ロンドン 26競技302種目
(シドニーオリンピックでの競技が多すぎると批判され、ロンドンでは2種目減らされる結果に)
2016年リオジャネイロ 28競技(ゴルフと7人制ラグビーが追加される事が決定)
2020年東京?? 28競技??
2016年のリオジャネイロまで、2007年度にIOC総会で決定された「中核競技制度」が採用され、よほどのことがない限りロンドンオリンピック種目は外されないルールになっている。
しかし、2020年の「オリンピック正式種目」に関しては、
2013年2月のIOC理事会で、ロンドン26競技から1競技が除外され、
5月のIOC理事会で、+1競技が絞り込まれる。
そして、9月のブエノスアイレスで2020年開催国と同時にオリンピック種目が正式に決定される。
以上の事から、各IF団体は、現在、生き残り及び新規参入に向けて一生懸命なのである。
ちなみに、現在、2020年の「オリンピック正式種目」候補としてあげられているのは以下の8競技
①野球・ソフト(加盟国:125ヶ国・127ヶ国)
②空手(169ヶ国)
③スカッシュ(118ヶ国)
④ローラースケート(80ヶ国)
⑤スポーツクライミング
⑥ウェイクボード
⑦武術太極拳
実質、野球・ソフトと空手の一騎打ちとローザンヌでは風の噂が流れている。
もちろん、各IFが普及・グローバルスポーツへの努力をしているかどうかも非常に大事だが、
どれだけの「スポンサー」がつくかもポイントとされている。
最後に、なぜ、このような話題をだすかというと、
5月のIOC理事会で1度、「1競技に絞り込まれる」・・・・・
つまり、これはどういう事かというと、
5月である程度の「2020年開催国」の情勢がわかってくるのである。
東京なのかトルコなのか、それともスペインなのか。
2020年オリンピックは「東京」にという情勢にならない限り、「野球・ソフト及び空手」が2020年オリンピック正式種目に選ばれるという流れにならないのである。
5月の「オリンピック正式種目」1種目選定にも、是非、注目してみてほしい。
こちらに来てIOC及びIF(国際スポーツ連盟)の関係者と接する機会が多く、
その中で、よく話にあがるのが「オリンピック正式種目について」だ。
「オリンピック正式種目」のIF団体は、生き残るのに必死で、
「オリンピック正式種目」ではないIF団体は、正式種目になるのに必死である。
彼らは、常にそういう事を意識しているのである。
では、一体どのような基準でどのような経緯で「オリンピック正式種目」へ決まるかご存知だろうか?
現在、オリンピック憲章で定められている「オリンピック正式種目」の基準は、
夏季オリンピックでは、男性:75ヶ国(4大陸)、女性:40ヶ国(3大陸)が国際連盟に加盟している事、一方で、冬季オリンピックでは、25ヶ国(3大陸)の加盟がある事(男女関係なく)が最低条件となっている。つまり、ここではIOCから最低限の普及性が求められているのだ。
ちなみに、各オリンピック大会の正式種目については、上限28競技までという基準があり、当大会の7年前にIOC総会で正式に決まる事となっている。もちろん、どこが開催国になるかという事も影響してくる。
では、最近の各大会の「オリンピック正式種目」はどういう動向になっているのか?
2004年シドニー 28競技300種目
2008年北京 28競技302種目
2012年ロンドン 26競技302種目
(シドニーオリンピックでの競技が多すぎると批判され、ロンドンでは2種目減らされる結果に)
2016年リオジャネイロ 28競技(ゴルフと7人制ラグビーが追加される事が決定)
2020年東京?? 28競技??
2016年のリオジャネイロまで、2007年度にIOC総会で決定された「中核競技制度」が採用され、よほどのことがない限りロンドンオリンピック種目は外されないルールになっている。
しかし、2020年の「オリンピック正式種目」に関しては、
2013年2月のIOC理事会で、ロンドン26競技から1競技が除外され、
5月のIOC理事会で、+1競技が絞り込まれる。
そして、9月のブエノスアイレスで2020年開催国と同時にオリンピック種目が正式に決定される。
以上の事から、各IF団体は、現在、生き残り及び新規参入に向けて一生懸命なのである。
ちなみに、現在、2020年の「オリンピック正式種目」候補としてあげられているのは以下の8競技
①野球・ソフト(加盟国:125ヶ国・127ヶ国)
②空手(169ヶ国)
③スカッシュ(118ヶ国)
④ローラースケート(80ヶ国)
⑤スポーツクライミング
⑥ウェイクボード
⑦武術太極拳
実質、野球・ソフトと空手の一騎打ちとローザンヌでは風の噂が流れている。
もちろん、各IFが普及・グローバルスポーツへの努力をしているかどうかも非常に大事だが、
どれだけの「スポンサー」がつくかもポイントとされている。
最後に、なぜ、このような話題をだすかというと、
5月のIOC理事会で1度、「1競技に絞り込まれる」・・・・・
つまり、これはどういう事かというと、
5月である程度の「2020年開催国」の情勢がわかってくるのである。
東京なのかトルコなのか、それともスペインなのか。
2020年オリンピックは「東京」にという情勢にならない限り、「野球・ソフト及び空手」が2020年オリンピック正式種目に選ばれるという流れにならないのである。
5月の「オリンピック正式種目」1種目選定にも、是非、注目してみてほしい。
2013年1月25日金曜日
IOC Broadcast Rights Revenues
昨日、国際オリンピック委員会にて、1日がかりの講義を受けてきた。
その中でも、特に印象に残った「IOC放映権収入」について、
そして、そこから読み取れる次の動きについてフィードバックしておきたい。
実は、「IOCの全体収入」の中で、一番何が大きいかというと「放映権料」である。
それ自体、驚くことではないが、何が凄いかというと「放映権料」の収入に対する割合である。

なんと・・・、約50%が「放映権料」が占めてられている。
ちなみに、この「放映権料」の90%以上は、主に各組織委員会、各国のオリンピック委員会、各国際連盟に分配され、残りの10%弱がIOCの手元に残る分配の決まりになっている。

さらに、その「放映権料」は各大会事に上昇し続けている。
果たして、これは健全な財務体質なのだろうか?
各国のTV局も膨大な放映権料に対応できるのか?
そろそろ、各TV局も難色を示し、いつ、どこでこの「放映権収入」モデルが崩壊するかわからない状態である。
また、「IOCの放映権料はどこがどれくらい払っているのか?」というと、
約50%がアメリカのTV局からだ。約25%ヨーロッパ連合、約15%がジャパンコンソーシアム。
特にアメリカの放映権料は異常で、
夏・冬のオリンピックと年々とすごい勢いで「放映権料」は増え続けている。
それは、スポンサー収入も同様で、IOCからすればアメリカ様々なのである。
以上の状況から、何が読み取れるのかというと、2024年の五輪招致の情勢である。
2024年はフランス・パリが第1候補(第1回冬季五輪開催:1924年から100周年記念)(さらに北京五輪での代替え案の恩があり)という推測が多い中、こちらでは、そろそろアメリカ(どの都市かは未定)に「五輪開催」を譲らなければ、IOCの収入(放映権料・スポンサー料)が減ることになり、それではダメだとIOCが危機感を覚え、アメリカを第1候補にという話も聞く。
いずれにせよ、2024年は、フランス対アメリカの招致合戦になる気配で、
IOCの放映権収入構造から、次の招致合戦を読むこともできるのだ。
従って、2024年の対立構造、そして、今後のアフリカ・中東・東南アジアの経済成長・プレゼンスの上昇を考えれば、「日本での五輪開催意義」を示すことはより難しくなる。
日本・東京が「今回の2020年五輪招致がラストチャンス」と言われる意味がよくわかるのである。
その中でも、特に印象に残った「IOC放映権収入」について、
そして、そこから読み取れる次の動きについてフィードバックしておきたい。
実は、「IOCの全体収入」の中で、一番何が大きいかというと「放映権料」である。
それ自体、驚くことではないが、何が凄いかというと「放映権料」の収入に対する割合である。
なんと・・・、約50%が「放映権料」が占めてられている。
ちなみに、この「放映権料」の90%以上は、主に各組織委員会、各国のオリンピック委員会、各国際連盟に分配され、残りの10%弱がIOCの手元に残る分配の決まりになっている。
さらに、その「放映権料」は各大会事に上昇し続けている。
果たして、これは健全な財務体質なのだろうか?
各国のTV局も膨大な放映権料に対応できるのか?
そろそろ、各TV局も難色を示し、いつ、どこでこの「放映権収入」モデルが崩壊するかわからない状態である。
また、「IOCの放映権料はどこがどれくらい払っているのか?」というと、
約50%がアメリカのTV局からだ。約25%ヨーロッパ連合、約15%がジャパンコンソーシアム。
特にアメリカの放映権料は異常で、
夏・冬のオリンピックと年々とすごい勢いで「放映権料」は増え続けている。
それは、スポンサー収入も同様で、IOCからすればアメリカ様々なのである。
以上の状況から、何が読み取れるのかというと、2024年の五輪招致の情勢である。
2024年はフランス・パリが第1候補(第1回冬季五輪開催:1924年から100周年記念)(さらに北京五輪での代替え案の恩があり)という推測が多い中、こちらでは、そろそろアメリカ(どの都市かは未定)に「五輪開催」を譲らなければ、IOCの収入(放映権料・スポンサー料)が減ることになり、それではダメだとIOCが危機感を覚え、アメリカを第1候補にという話も聞く。
いずれにせよ、2024年は、フランス対アメリカの招致合戦になる気配で、
IOCの放映権収入構造から、次の招致合戦を読むこともできるのだ。
従って、2024年の対立構造、そして、今後のアフリカ・中東・東南アジアの経済成長・プレゼンスの上昇を考えれば、「日本での五輪開催意義」を示すことはより難しくなる。
日本・東京が「今回の2020年五輪招致がラストチャンス」と言われる意味がよくわかるのである。
2013年1月22日火曜日
「欧州スポーツ文化・歴史」を勉強する理由
IOCが中心となって設立した大学院、aists mastering sport の授業も慌ただしく二週間が過ぎた。
正直、本当に勉強しかしていない・・・・・
というか、勉強しかする余裕がなかったという表現の方が正しいのかもしれない。
ようやく訪れた平穏なうちに、二週間を振り返っておきたい。
この二週間、授業の具体名を挙げると、
「Olympic Movement」
「Olympic Marketing」
「Old and New actors of the sports world」
「Sports Economy」
「Legal Entities in Sport」など。
先生は、Prof. Jaen-Loup Chappelet, IDHEAP
なんと、1972年以降のすべての夏・冬のオリンピック大会に携わられている実践経験豊富の教授である。(88年のSeoul、88年のCalgaryを除く) 非常に優しい方で、生徒からも大人気。
※Olympic Marketing の著者でもある。
さて、肝心の内容であるが、
授業では調べたらわかる内容にはほとんど触れず、情報を収集した中から「あなたならはどう考えるか?」という発展的な形で議論になることが多い。
例えば、「オリンピック・ムーブメントという概念は、これまでのスポーツ文化・歴史を考えた上で、
21世紀にも生き残るのか?」
オリンピック・ムーブメントとは「オリンピズムとその諸価値に従いスポーツを実践することを通じて若者を教育し、平和でよりよい世界の建設に貢献することを目的とした活動」と定義されている。
オリンピックは、五輪マークをもとに世界の平和象徴というブランディングに成功し、ユース年代の教育という観点からユースオリンピックも2010年よりスタートしている。
一見、「オリンピックムーブメント」という概念は成功しているかのように見えるが・・・・
しかし、一方で、1999年のソルトレーク五輪招致レース中に起こったのIOC委員賄賂事件を始め、オリンピックの商業主義(莫大な放映権)、そして、2012年ロンドンオリンピック開催中、「五輪停戦」という概念を無視したシリア内戦の勃発という、きわめつけは「自転車:アームストロング選手のドーピング問題」の要因となった「勝利至上主義(勝つことがすべて)」というオリンピックムーブメントに反する問題も多々起こっている。
外部環境が日々スピーディーに変化する中、どうあなたは判断するかということ。
これが来週のテストのお題になる。
「欧州のスポーツ文化・歴史」を勉強するにあたり、学べば学ぶほど一つ一つの細かな点に歴史や由来がある事に気づかされるし、
なぜ、オリンピック・ムーブメントは始まったのか?
なぜ、WADA(世界アンチ・ドーピング機関)は設立されたのか?
なぜ、当初は、オリンピック競技大会に女性の参加が認められなかったのか?
以上の「欧州のスポーツ文化・歴史」がわかっていないと答えを導き出すことはできないのである。
改めて、「欧州のスポーツ文化・歴史」を勉強する必要性を考えさせられた二週間であった。
正直、本当に勉強しかしていない・・・・・
というか、勉強しかする余裕がなかったという表現の方が正しいのかもしれない。
ようやく訪れた平穏なうちに、二週間を振り返っておきたい。
この二週間、授業の具体名を挙げると、
「Olympic Movement」
「Olympic Marketing」
「Old and New actors of the sports world」
「Sports Economy」
「Legal Entities in Sport」など。
先生は、Prof. Jaen-Loup Chappelet, IDHEAP
なんと、1972年以降のすべての夏・冬のオリンピック大会に携わられている実践経験豊富の教授である。(88年のSeoul、88年のCalgaryを除く) 非常に優しい方で、生徒からも大人気。
※Olympic Marketing の著者でもある。
さて、肝心の内容であるが、
授業では調べたらわかる内容にはほとんど触れず、情報を収集した中から「あなたならはどう考えるか?」という発展的な形で議論になることが多い。
例えば、「オリンピック・ムーブメントという概念は、これまでのスポーツ文化・歴史を考えた上で、
21世紀にも生き残るのか?」
オリンピック・ムーブメントとは「オリンピズムとその諸価値に従いスポーツを実践することを通じて若者を教育し、平和でよりよい世界の建設に貢献することを目的とした活動」と定義されている。
オリンピックは、五輪マークをもとに世界の平和象徴というブランディングに成功し、ユース年代の教育という観点からユースオリンピックも2010年よりスタートしている。
一見、「オリンピックムーブメント」という概念は成功しているかのように見えるが・・・・
しかし、一方で、1999年のソルトレーク五輪招致レース中に起こったのIOC委員賄賂事件を始め、オリンピックの商業主義(莫大な放映権)、そして、2012年ロンドンオリンピック開催中、「五輪停戦」という概念を無視したシリア内戦の勃発という、きわめつけは「自転車:アームストロング選手のドーピング問題」の要因となった「勝利至上主義(勝つことがすべて)」というオリンピックムーブメントに反する問題も多々起こっている。
外部環境が日々スピーディーに変化する中、どうあなたは判断するかということ。
これが来週のテストのお題になる。
「欧州のスポーツ文化・歴史」を勉強するにあたり、学べば学ぶほど一つ一つの細かな点に歴史や由来がある事に気づかされるし、
なぜ、オリンピック・ムーブメントは始まったのか?
なぜ、WADA(世界アンチ・ドーピング機関)は設立されたのか?
なぜ、当初は、オリンピック競技大会に女性の参加が認められなかったのか?
以上の「欧州のスポーツ文化・歴史」がわかっていないと答えを導き出すことはできないのである。
改めて、「欧州のスポーツ文化・歴史」を勉強する必要性を考えさせられた二週間であった。
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