IOC(国際オリンピック委員会)が中心となり設立したAISTS MSA (International Academy of Sports Science and Technology)は、IMDビジネススクール、スイス連邦工科大学ローザンヌ校、ジュネーブ大学、ローザンヌ大学と共に共同設立された学校でもある。
2000年に設立されたこのプログラムは、スイスのローザンヌにあるという学校のスポーツ経営学の修士プログラムであり、カリキュラム自体は経営学と経済、テクノロジー、法律、社会学と医学の5つに分かれており、スポーツの現場における様々な分野が幅広く学べるのが特徴である。
2012年12月、AISTS MSA 10周年記念&卒業式が行われ、現在まで総勢300名以上の卒業生を輩出しており、IOC及びIFsに行けば必ずAISTSの卒業生が最低1人は在籍しているという「ローザンヌネットワーク」の中心となっている。
その母校であるAISTSが、今回、The Eduniversal Best Masters Ranking で主に以下の3つのポイントからの総合評価で、世界第3位のスポーツマネジメント大学院に選ばれた。
1. Reputation of the Programme(プログラムの評価)
2. Salary of the 1st employment (大学院卒業後の最初の就職先での給料額)
3. Satisfaction of the students (生徒のプログラムに対する評価)
AISTSのボーナスポイントとして、
・25ヶ国という多国籍の生徒が集まっている点
・10%の卒業生が質問に回答している点
・卒業後のスポーツ界でのインターシップもしくはフルタイムジョブを高い確率で得ている点
・生徒の授業への出席率が良い点 等々
今回のThe Eduniversal Best Masters Rankingは、大学院の機関を評価しているのではなく、プログラムの内容に関しての評価になっている。
ちなみに、その他のスポーツマネジメント大学院はどうなっているのか?
こちらを参照してほしい⇒The Best Masters Ranking in 50
残念なことに、お隣の韓国は3校もトップ50に入っているのに、日本のスポーツマネジメント大学院は1校も入っていない。
近年、日本人学生の能力低下が問題になっているが、何が問題なのか?
教育システムの問題、学校の先生の問題、親の問題、英語力の問題・・・・・
大事なポイントは、物事の根底から分析し、「本質的な問題」を見つけることにあると思う。
例えば、日本人の英語力が低いから、世界と戦える人材を育てるために、大学試験でTOEFLを導入するという話もでているが、果たしてそれで「日本人の英語力向上」に繋がるのか?
導入を決めた方々は、TOEFLを受けたことがあるのか?
どれだけ難しいテストかご存知なのか?
今の学校の英語教育システムでは、到底、TOEFLのテストに適したレベルになっているとは思わないのに、TOEFLをクリアしないといけない。
矛盾していないか?
まずは、先に、学校の英語教育システムをTOEFLに適したシステムに変えるのが先ではないかと思う。そうしないと、ほとんどの学生がTOEFLテストを勉強するだけで受験勉強を終えてしまう気がして仕方がない。
TOEFLで100点を超えるためにはどれだけの努力が必要なのか・・・・
身を持って感じた人間として容易にTOEFLを導入したら「英語力は改善されるだろう」という考えには賛同できない。
この結果からわかるように日本の教育レベルは徐々に世界から離されてきていると思う。
いよいよ、日本の「教育」について、世界と戦う人材を育てるために、本格的に「教育論」について議論する時が来たのではないかと思う。
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