2013年5月25日土曜日

「2020年オリンピック種目最終候補」に残る競技とは?



いよいよ、東京が目指す2020年オリンピック招致も佳境を迎えている。今後のスケジュールは以下の通りで開催され、以下の4ヶ所で東京は重要なプレゼンテーションの機会を得る。

5月:スポーツアコード@サンクトペテルブルク
6月:ANOC(各国オリンピック委員会連合総会)@ローザンヌ
7月:IOC委員への開催都市計画説明会@ローザンヌ
9月:IOC総会@ブエノスアイレス


「2020年オリンピック開催都市」決定も重要であるが、レスリングが2月に「2020年オリンピック種目除外候補」になってから、「残り1競技、どの競技が2020年オリンピック種目に入ってくるのか」にも大きな注目が集まっている。

来週のスポーツアコードで「2020年オリンピック種目最終候補」がIOC理事会で決まる。

ここでポイントになってくるのは、ここでもまた15人のIOC理事の間で絞りこまれるという事である。

残り1枠である「2020年オリンピック種目」が決まるプロセスは、来週のスポーツアコード会議で行われるIOC理事会で、15人のIOC理事によって8種目の候補(レスリング、スカッシュ、空手、野球とソフトボール(以下:ソフト)、ウーシュー、スポーツクライミング、ウエイクボード、ローラースポーツ)から恐らく3種目に絞られ、その後、9月のIOC総会で約100人のIOC委員の投票により「2020年オリンピック種目」の残り1種目が決まる流れとなっている。

では、現在、どこの競技がリードしているのか?

ローザンヌのスポーツ関係者からの情報を元に分析した結果、
あくまでも個人的な見解になるが今回は、レスリング、スカッシュ、空手の3競技が最終候補として選ばれるのではないかと予想している。そして、現在、微妙な立ち位置にあるのが野球とソフトである。

そこで、採用される可能性が高い各スポーツ競技の評価を以下のようにまとめてみた。

1.レスリング
9月のIOC総会で「2020年オリンピック種目」として戻ってくる最有力候補と言われている。大事なポイントは、野球とソフトは2005年IOC総会@シンガポールで約100名に及ぶIOC委員によって除外となったが、レスリングは15名のIOC理事によって除外候補とされた点である。以上の事から多くのIOC委員がレスリングの復活を望んでいる。また、IOCが国際レスリング連盟に対して散々忠告してきた、視聴者にとってわかりにくいルールの改善、女性競技の数を増やす事、女性役員登用の組織改革等の努力を、現在、必死で行っていることからIOC理事の考えも変わってきたのではないかと予想される。

2.スカッシュ
イギリス発祥のスポーツであり、ヨーロッパでも人気の高いスポーツである。国際スカッシュ連盟は、142ヶ国に連盟を構えており、オリンピックスポーツに採用される為のロビー活動に年間$2.4 million (約2億5千万円)の予算を計上するなど、他の競技に比べロビー活動に投資してきたと言われている。一方で、一つの問題点は、ヨーロッパでは人気の高いスポーツであるが、世界的に人気が高いかと問われると疑問な点である。

3. 空手
空手は今回で3度目の挑戦となる。長年、続けてロビー活動をしている事からレスリングとは違い観客に見やすいゲームルールの改善、テレビ技術問題の改善等、IOCの要求に積極的に答えてきた経緯がある。そして、ここでのポイントは、世界空手連盟の本部は、スペイン・マドリードにあり、スペイン出身のアントニオ・エスピノス現会長とも仲良しであるIOC理事のサマランチJr氏がサポートしており、度々オフィスに訪れていると聞いている。問題点として、IOC内では格闘競技種目は多いという認識があるが、IOC理事内でのサマランチJr氏の影響力を考えれば3種目の最終候補リストには入ってくるのではないかと予想する。

4.野球とソフト
当初は、商業的にも他のスポーツ種目より利益が見込める為有力候補ではあったが、MLBのコミッショナーがメジャーリーグ選手のオリンピック参加に否定的な見解を公の場で言ってしまった為、状況は一変した。IOCは、各競技団体にトップアスリートの参加を求める為、IOC委員は、今回のMLBの公表に良い気をしていないのが現実だと考える。国際野球連盟のオリンピック担当者もIOC委員の野球とソフトに対する反応は良くないと捉えており、非常に難しい状況ではないだろうか。

その他の4競技に関しては、ロビー活動不足と言われており、よほどの事がない限り「2020年オリンピック種目最終候補」に残るのは難しいと言われている。

現在、レスリングが有力候補と言われている中、スカッシュ、空手、野球とソフトが最後はどうなるか、最終的に、IOC理事はどう8種目から3種目に絞り込むのか。是非、来週のIOC理事の決定に注目したい。

「2020年オリンピック種目最終候補」は、5月29日(水)(日本時間30日午前未明)スポーツアコード会議@IOC理事会で決定される予定となっている。